カルネ・ド・フランス

『星の王子さま』巡り その1

先日、日本から遊びに来てくれた友達から、お土産として本を頂きました。
その本のタイトルはフランス語では『ル・プチ・プランス(Le Petit Prince)』。日本でも有名なフランスのアントワーヌ・ド・サンテグジュペリの名作、『星の王子さま』です。

『星の王子さま』は子供向けの童話であると同時に、大人向けの社会に関する哲学的な作品でもあります。ほとんどのフランス人は、小さい時に学校でこの本を読んだか、親に読んでもらったという思い出深いストーリーで、フランス人の好きな本のベスト3に必ず入っています。また『星の王子さま』は、聖書の次に、世界で最も翻訳されている作品なので、日本に限らず世界各国で愛されているお話です。

その物語は、どのエスプリを理解するのにも、興味深いと思います。子供が読んでも大人が読んでも楽しめるストーリーです。その理由は、サンテグジュペリが常に子供時代の思い出を大切に保ち、大人になってもその精神を忘れたことがなかったからです。この「大きくなっても子供のまま」という考えは、リーン・ロゼの多くの作品でも見られます。

前回のCarnetでご紹介したロゼブランドのコンセプトは、大人が小さいころ夢見た家具をおもちゃみたいに、自由にインスピレーションで作ることです。サンテグジュペリと同じリヨン市で生まれたロゼは、こういう遊びと喜び精神を大切にしていて、『星の王子さま』のようなフランスの文学作品に間接的な影響を受けています。

『星の王子さま』が渡り歩く星には、シンプルであると同時に驚くような場所ばかりです。ロゼの家具もシンプルでありながら、誰でもが驚いて喜んでくれることを願っています。その「遊びの精神」は、他の国のインテリアブランドには見られないと思います。

『リトルプリンス 星の王子さまと私』のポスター。2015年にフランスで作成されたこのアニメーションはとても好評で、世界中の人々の愛されています。フランスのアニメーション映画の先端技術も代表している映画です。

さてお話を、私の友達に戻しましょう。今回、彼女がフランスを訪れた目的は『星の王子さま』とその作者、アントワーヌ・ド・サンテグジュペリの足跡をめぐる彼女流の「星から別の星への旅」です。どうやら彼女は昨年 フランスで製作されたアニメーション『リトルプリンス、星の王子さまと私』に感動し、今回休暇を取ってまでフランス旅行を決めたそうです。この映画自体は原作とは少し違い、ある少女が年老いた飛行士を通じて『星の王子さま』と出会う素敵な物語です。

友達と再会したのは、アントワーヌ・ド・サンテグジュペリ出身地のリヨン。この街では、まさにサンテグジュペリが所々に英雄としてあがめられています。まずはリヨンに飛行機で来るとき、アントワーヌ・ド・サンテグジュペリ空港に到着します。

リヨンのアントワーヌ・ド・サンテグジュペリ国際空港。パイロットであり作家でもあったサンテクシュペリの100周年を祝うために、2000年にこの名前を付けられました。フランスで4番目に大きい空港で、TGV新幹線の接続駅もあります。



この空港は、以前は「サトラス」という名前でしたが、作家であると同時に郵便運送飛行士であったサンテグジュペリにふさわしく、2000年にこの名前になりました。現在でもこの空港は、地元の人々や多くの旅行者によって使用されています。

実は、空港内にある駅にはサンテグジュペリと、リヨンのシンボル動物であるライオンが共に、空に向かう銅像を飾る……というプロジェクトが4年ほど前から進められています。ところが、資金がなかなか見つからず、いつ完成されるかは未定だという面白い裏話があります。
(次号に続く)


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