カルネ・ド・フランス

『星の王子さま』巡り その2

リヨンの『星の王子さま』の銅像。見えにくく、あまり好評ではないことはとても残念です。

前回の続きです。久しぶりに日本から来た友達と会った翌日、リヨン見学を兼ねて、『星の王子さま』が祭られている場所を訪問しました。まずは最も有名な、街の中心にあるベルクール広場に向かいました。実はこの広場の端、木の間に隠れた位置で、バスの後ろにそびえ立っているのは、リヨン市内にある唯一の、サンテグジュペリと『星の王子さま』の銅像なのです。

この銅像は2000年、サンテグジュペリ生誕100年記念を祝って作られたものです。ところが、あまりにも場所が悪く、『星の王子さま』も高い大理石の土台の上に座っており下からだと見えにくいので、かなり不評です。地元の人にもよく知られていないので見つけにくく、コペンハーゲンの人魚の像と同じく、ガッカリする人も少なくありません。唯一よく見える土台には、『星の王子さま』の作品の文書や絵が描かれています。

サンテグジュペリが生まれた家です。ここもなかなか見つけにくく、随分探しました! 地味な場所ですが、サンテグジュペリの生家であることを思うと、やはり感動します。

この地味な場所が選ばれた理由は、50メートルほど先にサンテグジュペリが生まれた家があるからです。一見、この広場の周りにある歴史ある素敵な建物に見えますが、門の上には記念のプレートに「1900年6月29日、ここにてアントワーヌ・ドゥ・サンテグジュペリは生まれた」と、書かれています。住所はこちらもサンテグジュペリ通りの8番です
(8 rue Antoine de Saint Exupéry)。



他にも似たような場所が、フランスの所々にあります。たとえばパリの7区(15 place Vauban)や、アルザス地方のストラスブール(12 Rue du 22 Novembre)にも、サンテグジュペリが昔住んでいた家が残っています。残念ながら私は一緒に行けませんでしたが、私の友達はそこにも足を運び、各家の前にサンテグジュペリを祭るプレートがあることに驚き、改めてこの作家の偉大さを実感する事ができた、と話していました。


サンテグジュペリはリヨン壁画にも表れています。この壁画像(フランス語ではFresque Murale, またはTrompe l’œil)といい、文字通り「だまし絵」で、リヨン市の名物の一つでもあります。パイロットの服を来ているサンテグジュペリ、そしてその隣の小さい王子さまは、とても可愛いと思いませんか。同じ形でロゼの設立者・指導者も壁画像で記念されることを願っています!

他にリヨン市内では、巨大壁画が沢山あることをご存知ですか? 「だまし絵」とも言います。その中でも有名なのが、リヨン出身の有名人物を表した『リヨネ(=リヨン人)の大壁画(Fresque des Lyonnais Célèbres・リヨンの有名人の壁画像)』です。そこには料理の神様とも呼ばれているフランスの英雄シェフ、ポール・ボキューズや、映画を発明したリュミエール兄弟など、様々な偉人が7階建てマンションの壁面全体に描かれています。もちろんサンテグジュペリと『星の王子さま』もリヨンの重要人物として現れています。


私と友達は歴史と芸術を好んでいるので、その両方が混ぜ合わさったこの壁画を、何時間でも見て楽しんでいられます。この街では本当に、『星の王子さま』はシンボルキャラとして見られています。2014年12月に行われた有名な『リヨンの光祭り』では、町の中心広場にある観覧車の一面に、『星の王子さま』をモチーフにしたショートムービーが映されて、地元の人や観光客の心をつかみました。

リヨンの有名な『光祭り』にも、『星の王子さま』がキャラクターとして建物の壁に映されています。大変素敵で感動的なシーンだと思います。リヨンの歴史的な建物の魅力と、物語の柔らかい子供らしさが一緒になるような感じがします。その『光祭り』は毎年12月に開催されますが、去年は11月にパリのテロ事件があったため、残念ながらキャンセルされました。今年は開催されるように祈っています。その時にぜひ『星の王子さま』をキャッチしたいのです。


 
 
 
 
 
 
(次号に続く)


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