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Carnet 193

« Where are we going ? » Paris Exhibit by Japanese artist Chiharu SHIOTA –1

「我々はどこへ行っているのか?」日本人アーティスト塩田千春のパリの個展 その1

パリのBON MARCHEボン・マルシェの高級デパート(カルネ第168回目でご紹介しました)では、毎年有名なアーティストの個展が行われることになっています。このデパートは素晴らしい展示スペースになることもあり、パリで有名です。

今年の2月に日本人のアーティスト、Chiharu Shiota(塩田千春)氏の作品が展示され、大変注目を集めました。私はメゾン・エ・オブジェの見本市の視察を兼ねて、その展示会を見に行きました。個人的にとても好きだったので、それから時間が経ちましたが、ずっとご紹介したいと思っていました。

私も初めて知ったーティストですが、塩田氏は1972年大阪で生まれで、オーストラリアとドイツで勉強してから、現在ベルリンに住んでいます。パフォーマンスアーティストとして名が上げられています。
http://www.chiharu-shiota.com/

最近パリでも日本人アーティストは人気を博しているのですが、彼女のアートは普通に日本人が外国で出展しているアートと少し違うと思います。これまでパリで紹介されてきた日本のアートは、主に伝統的な芸術、民芸品、漆、陶器などが多く、職人さんの手によるものでした。日本のコンテンポラリアーティストはまだあまり知られていません。

しかし塩田氏のアートに普遍的なメッセージがあり、人間のアイデンティティをテーマにしています。パリの個展は « Where are we going » (我々がどこへ行っているのか)と言い、人間の運命・生命を表現しようと試みています。 (次号に続く)

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Where are we goingは『我々はどこに行っているのか』という問いかけをテーマにし、答えをあげるよりも、質問を投げ掛けるコンセプトで、面白いと思いました。
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Le Bon Marcheの展示スペースでのアーティストのプロフィール。インタビューをテレビで見ることもできました。塩田氏は外国人が持っている「日本人のイメージ」と違って、個性が強いらしく、外国で学び、外国に住んでいるアーティストですから、「新しい日本女性像」としても来客の印象に残ったのかと思います。
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塩田氏のアートの特徴は、糸を丁寧に一本一本編んで、それで様々なシェイプ、イメージを作り上げることです。その地味で確実に進む手作業が印象的でした。昔の織り職人も思い出させられました。
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手編みの糸でできた迷路のような展示スペースの中で、来客が歩き回り、道を探しているように見えました。そんな中、自分が「どこに行っているのか」について考えさせられた人もいたでしょう。