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Carnet 199

Flooding and cold wave in Paris, Part 2

フランスの大洪水と大寒波 その2

前号に続き、台風に見舞われたヨーロッパについてのお話です。
パリは台風がそれて、それほど風の影響などは感じられませんでしたが、雨が毎日のように降っていました。

展示会とその次の週は雨がそのまま降り続けてセーヌ川の水位が最高6メートルまで上がり、所々であふれるという1910年以来の世紀の大洪水がおこりました。セーヌ川をクルージングしながらパリを観光できる有名なバトームーシュ船などは高水位のせいで橋の下を通れず、他のボートも陸に引き上げて避難せざるを得ない状況でした。

また、セーヌ川沿いにあるルーブル美術館の地下一部は、水が入ってしまったため閉鎖され、パリ市内の地下を走る高速地下鉄RERのC線はトンネルの中の水漏れのせいで3週間ほど停止してしまいました。
ノートルダム寺院がある半島の先端もセーヌ川に飲み込まれ、パリジャン(パリの人々)にとっても珍しい光景でした。

実はこの洪水はパリだけではなく、フランス全国で起きていて、リーン・ロゼ本社の近くにあるリヨンでも、ローヌ川とソーヌ川があふれ出して普段人が歩いたりジョギングをする川岸の歩行者通路が、川の一部と化していました。
全国で12県ほどが大被害にあい、実際に雨がやんで洪水のピークが過ぎたのが2月の初め頃だったので、本当に天候には恵まれなかった一か月間でした。

なお、こういう天災には、日本人は慣れているかもしれませんが、フランス人、ヨーロッパ人にとっては、そういう異常気象が珍しく、「温暖化のせいではないか」、と不安を覚える人も多かったといいます。私も正直、いつも穏やかであり、温度の差などがないヨーロッパで育ったので、今回の現象には驚きました。

以下は、パリ市庁舎がドローンで撮影した洪水のビデオです。その珍しい風景に興味を持ち、喜んでいてビデオを撮った観光客もたくさんいたようです。ちなみに、ビデオの一番最初に現れる、川の中にある男性の彫刻は、下半身は水に沈んでいたことが分かりますが、その彫刻はパリ人にとって、「それを見れば水位がすぐ分かる」、という存在であるようです。


連載コラム写真
ローン河も、水位が記録的な高さまで上がり、船が運営できない日々が続きました。観光客が好むバトームーシュ船も橋の下を通れなくなり、キャンセルになりました。