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Flooding and cold wave in Paris, Part 3

フランスの大洪水と大寒波 その3

フランスには「雨が止めば良い天気が来る」(Après la pluie vient le beau temps)ということわざがありますが、今年の天候はその常識を覆すような異常気象の連続でした。1月の大雨のあとは気温は若干上がったものの、その次には大雪と寒波がフランスとスイスにやってきたのです。

2月の最初の週は8年ぶりの大雪がフランスの一部に降りました。南仏の方は何とか逃れたものの、北から東までは雪が20センチまで積もり、今回はパリ市内も大雪で覆われるという珍しい光景が見られました。しかしパリ市民はこのような大雪という状況に慣れていなく、町の設備自体も大雪には備えておらず、いろいろなハプニングが起こりました。

まず、パリでは大雪と言ってもせいぜい8センチから15センチ雪が積もった程度です。他の国とかでは普通の雪の量ですが、パリジャン達にとってはこの数十年で見たこともない積もり具合でした。
それが理由で、例えば当たり前のように20センチ以上毎年雪が積もるカナダでは、フランス人がたった8センチの雪道で苦労している姿を見て、テレビの笑いネタにもなっていました。

パリでは確かにこのような雪と寒さは珍しく、道路なども整備されておらず、パリの周りでは700キロの渋滞がおきて2000人ほどが困っていました。その影響でトラックなどがパリに入れず、市内の多くのスーパーで食料品が届かず品物切れが相次ぎました。

バスや列車などの地上交通機関も大雪で停止して、パリの郊外にあるショッピングセンターに行って市内に戻れなくなった人たちを、兵隊がわざわざ雪対応車を出して迎えに行くという意外な光景も見られました。(私はスイス育ちてでスイスに住んでおり、市内でも雪が積もる状態に慣れているので、信じられない状況ばかりでした。とはいえ、私が教えているジュネーブ大学のキャンパスにも15センチほどの雪がつもり、そのシーンはやはり異常で、珍しかったです!)

逆にこのシチュエーションを楽しむ人も多くいました。とくに観光客にとってはこの雪に埋もれた真っ白のパリは神秘的な面もあって、めったに見られない景色なので、写真を撮って楽しんでいる人も少なくはなかったです。
パリジャンも大雪で落ち込んでいるだけではなく、この状況を利用して何とサクレクール寺院のあるモンマルトル丘までスキーやソリを持ち出して、丘をゲレンデ替わりに使用していました。パリ市内でスキーができるとはめったにないことなので、かなり楽しめたようです。

こちらは「マイ・リトル・パリ」というブログでパリの町をスキー場に例えた、ユーモアのある可愛い図です。パリに行ったことのある方には親しみがあるかもしれない名所ばかりです。

連載コラム写真
 

グリーンコース(初級): ルクセンブルク公園、シャンドマルスまたはチュイルリー公園方面。ロマンチックでやさしいスキーコース。
ブルーコース(中級): 地下鉄の「ピレネー駅」でおりてメニルモンタン通りから下っていって長距離滑れます。ビュット・オ・カーイユを選択すればより芸術的な滑りができます。
レッドコース(上級): だんだん下りが難しくなってきます。景色を楽しみたいスキーの上手な方はビュット・ショーモンとベルヴィル公園がお勧め。しかしサクレクール寺院はたぶん見かけられないでしょう。
ブラックコース(エキスパート級): パリ市内スキーヤーの間では伝説となっているビュット・モンマルトル。今年限定の20センチの雪の積もりで最高の楽しみを。
ゲレンデ外スキー: パリの屋根全て。

 

パリ市内でのスキーセッションのビデオです。
スキーで通勤する人も見られます。もちろん、子どもは学校に行けない状態が多く、お喜びで雪だるまを作っているシーンもあります。パリジャンの遊び心もそのビデオで十分窺えると思います!

(次号に続く)

 
連載コラム写真
パリのモンマルトルをゲレンデとして使っているパリ人の姿は、何か可愛らしく、フランス人はどの状況でも、人生が楽しめるこつがある、と実感しました。色々と文句を言う民族ですが、生きるノウハウを持っているように思います。
連載コラム写真
その大雪に、特に、学校に行けなくなった子供たちが喜んでおり、市内でたくさんの雪だるまを作りました。しかし、それは子どもだけではなく、大人も作っているシーンに見当たりました。
連載コラム写真
夕日の雪で覆われているパリは、「雪国」のような美しいイメージが感じられます。